くれのにじゅうはちにち【くれの廿八日】
内田魯庵の中編小説。明治31年(1898)「新著月刊」誌に掲載。
ぐ【愚】
[名・形動]おろかなこと。ばかげたこと。また、そのさま。「—を犯す」「—な男」「尾鰭(おひれ)を附けて—な評判をしておった」〈魯庵・社会百面相〉 [代]一人称の人代名詞。自分のことをへりくだ...
けいあん【桂庵/慶庵/慶安】
1 縁談や訴訟の仲立ちをする人。また、雇い人・奉公人の斡旋(あっせん)を職業とする人。口入れ屋。「銀子は或日また浅草の—を訪れた」〈秋声・縮図〉 2 お世辞。追従(ついしょう)。また、それを言う...
けいあん‐ぐち【桂庵口】
双方に気に入るように言葉巧みに言うこと。仲人口(なこうどぐち)。桂庵言葉。「お花三文、嘘八百、—の口入所は縁談の世話」〈滑・浮世床・初〉
けい‐こつ【軽忽】
[名・形動] 1 軽々しく、そそっかしいこと。また、そのさま。きょうこつ。「斯(かく)の如(ごと)き—蕪漫(ぶまん)なる記者御遣わしの義は謝絶致し候(そろ)」〈魯庵・社会百面相〉 2 なおざりに...
けい‐ふ【軽浮】
[名・形動]気持ちがうわついて落ち着きがないこと。軽佻(けいちょう)浮薄なこと。また、そのさま。「貴女の作を浅薄だの—だのと失敬だワ」〈魯庵・社会百面相〉
けい‐ふく【傾覆】
[名](スル)ひっくりかえること。また、ひっくりかえすこと。転覆。転倒。「一片の論文で政府及び或る勢力を—し」〈魯庵・社会百面相〉
けい‐ぶつ【景物】
1 四季折々の趣のある事物。自然の風物。連歌・俳諧では、特に、花・ほととぎす・月・雪などをいう。「初夏の—」 2 その場に興を添えるもの。珍しい芸や衣装・料理など。「音もせで走るいろいろの馬車…...
け‐だ・す【蹴出す】
[動サ五(四)] 1 けって出す。「友禅の大きな模様の長襦袢をパッパと—・して」〈魯庵・社会百面相〉 2 費用を節約して、予算から余りを出す。「三百代言に払うだけの金を、貴様で—・しゃアがったん...
けっこう‐じん【結構人】
1 好人物。お人よし。「根は—で娘を犠牲(くいもの)にしようという悪気はないが」〈魯庵・破垣〉 2 馬鹿正直な人。