かい【掻い】
[接頭]《「か(掻)き」の音変化》動詞に付いて意味を強め、語調を整える。「—くぐる」「—つくろう」など。
かいおれ‐くぎ【掻い折れ釘】
断面が四角く、頭部が鉤(かぎ)の手に少し曲がっている大きな釘。和船などに使用。
かい‐くぐ・る【掻い潜る】
[動ラ五(四)]巧みにすばやく物の下や間を通る。また、困難や危険のあるところをうまく通り抜ける。「監視の目を—・る」
かい‐く・る【掻い繰る】
[動ラ五(四)]《「かきくる」の音変化。「かいぐる」とも》両手を交互に動かして、手元に引き寄せる。たぐり寄せる。「馴れない手に手綱を—・りながら、言った」〈芥川・芋粥〉
かい‐くれ【掻い暮れ】
[副]《動詞「掻き暮れる」の連用形から》(あとに打消しの語を伴って用いる)全く。いっこう。「行先を捜した男もあるが—解らなかった」〈魯庵・社会百面相〉
かい‐ぐり【掻い繰り】
1 掻い繰ること。 2 幼児の遊びで、両手を胸の辺りで横にしてぐるぐる回すもの。「ちょちちょちあわわ、—、—、とっとのめ」
かい‐こ・む【掻い込む】
[動マ五(四)]《「かきこむ」の音変化》 1 わきの下に抱え込む。「洋銀の握りのついた細い杖(つえ)を—・みながら」〈芥川・葱〉 2 液体をすくいとる。「水を—・む」
かい‐さぐ・る【掻い探る】
[動ラ五(四)]《「かきさぐる」の音変化》手で、触ってようすをみる。「袂の中を—・りて、揉皺(もみしわ)みたる二通の書類を取出しつ」〈紅葉・金色夜叉〉
かい‐そ・う【掻い添ふ】
《「かきそう」の音変化》 [動ハ四]ぴったりと寄り添う。「渡殿の口に—・ひてかくれ立ち給へれば」〈源・空蝉〉 [動ハ下二]寄り添わせる。「御髪(みぐし)長くうつくしうて—・へて臥させ給へり」...
かい‐たおり【掻い手折り】
折れ曲がること。特に、道が曲がる所。「牛の逸物にて辻の—などを、おもしろくありきまはりければ」〈十訓抄・一〉