こ‐うえ【故上】
死去した、貴族の婦人。「装束などは、乳母(めのと)、また—の御人どもなどしてせさす」〈枕・三一五〉
こ‐えき【古駅/故駅】
昔の街道筋にあった宿場。ふるくからの宿駅。「—蕭々たる面影を残す小田原の街を過ぎて」〈荷風・地獄の花〉
こ‐えん【故園】
生まれ故郷。ふるさと。「執て表面を見れば—の書なり」〈織田訳・花柳春話〉
こ‐えん【故縁】
古い縁故。旧縁。「—につながる」
こえんのしょ【故園の書】
吉田一穂の第2詩集。昭和5年(1930)刊行。
こ‐か【故家】
古くから続いてきた家。旧家。
こ‐きゅう【故宮】
1 昔の宮殿。古い宮殿。 2 紫禁城のこと。→故宮博物院
こ‐きゅう【故旧】
古くからの知り合い。昔なじみ。旧知。
こきゅう‐はくぶついん【故宮博物院】
中国北京(ペキン)にある博物館。明・清時代の紫禁城(故宮)の建物に、数十万点の古書・美術工芸品・考古出土品などを収蔵している。1925年開設。国立故宮博物院。 台北(タイペイ)にある博物館。...
こきゅうわすれうべき【故旧忘れ得べき】
高見順の小説。昭和11年(1936)刊。大正末期から昭和初期に左翼運動に献身した学生たちが、10年後に虚無と退廃に落ち込む姿を描く。