ちり【散り】
1 建築で、二つの材面がわずかにずれた部分。 2 製本で、表紙が中身よりはみ出ている部分。上製本でみられる。 3 散ること。また、散らしたもの。「この夕(ゆふへ)降り来る雨は彦星の早漕ぐ舟の櫂(...
ちり‐あか・る【散り別る】
[動ラ下二]ちりぢりになる。離散する。「さまざまに競(きほ)ひ—・れし上下の人々」〈源・蓬生〉
ちり‐か・う【散り交ふ】
[動ハ四]あちらこちらと入り乱れて散る。互いに散り乱れる。「木の葉の—・ふ音、水の響きなど、あはれも過ぎて」〈源・橋姫〉
ちり‐かか・る【散(り)掛(か)る】
[動ラ五(四)] 1 散って物の上に落ちかかる。「参道に—・る紅葉」 2 散りはじめる。「盛りを過ぎた桜の花が—・る」
ちり‐がた【散り方】
まさに散ろうとするころ。散りぎわ。「あかざりし宿の桜を春くれて—にしも一目見しかな」〈更級〉
ちり‐きん【散(り)金】
「散り銭(せん)」に同じ。
ちり‐ぎわ【散(り)際】
花が散るとき。また、人の死ぬときについてもいう。「いさぎよい—」
ちり‐し・く【散(り)敷く】
[動カ五(四)]花や葉などが散って、一面に敷いたようになる。「枯れ葉の—・く道」
ちり‐す・ぐ【散り過ぐ】
[動ガ上二]すっかり散る。「かざしの紅葉いたう—・ぎて」〈源・紅葉賀〉
ちり‐せん【散(り)銭】
あれこれとかかる少額の金銭。雑費。散り金(きん)。