ほぞ‐の‐お【臍の緒】
《古くは「ほそのお」》 1 へその緒。臍帯(さいたい)。 2 生まれた子のへその緒を竹刀で切る儀式。また、その役目の人。「御—は殿の上、御乳つけは橘の三位」〈紫式部日記〉
ほた‐あかり【榾明(か)り】
ほたを燃やした火の光。《季 冬》「したたむる旅の日記や—/虚子」
ほんちょうせいき【本朝世紀】
平安後期の歴史書。藤原通憲編。六国史の続編として作られたが、編者の死で中絶。承平5年(935)から仁平3年(1153)までの20巻が残存。史官記。外記日記。
ほん‐もん【本文】
1 序文・跋文(ばつぶん)・注解・付録などに対して、書物の主たる内容をなす部分の文章。ほんぶん。 2 注釈や訳文に対して、そのもととなる文章。原文。 3 典拠となる古典などの文句。「心ばへある—...
ぼじゃ‐ぼじゃ
[副] 1 小さな声で話し続けるさま。「なんだか—言われたが、いっこうわからぬ」〈康成・十六歳の日記〉 2 顔や体つきが、ふっくらとしてかわいらしいさま。「うつぶく顔の—と目元けふげに品深し」〈...
まい‐ひめ【舞姫】
《古くは「まいびめ」か》 1 舞を舞う女性。踊り子。ダンサー。 2 五節(ごせち)の舞に出る少女。「五節は二十日に参る。侍従の宰相に、—の装束などつかはす」〈紫式部日記〉 [補説]書名別項。→舞姫
まか・ず【罷出】
[動ダ下二]《「まかりいず」の音変化》 1 貴人の所や貴所から退出する。⇔参る。「藤壺の宮、なやみ給ふことありて—・で給へり」〈源・若紫〉 2 会話に用いて、話し手の「出る」動作を、聞き手に対し...
まくらのそうし【枕草子】
平安中期の随筆。清少納言作。長保2年(1000)ころの成立とされる。作者が一条天皇の中宮定子(ていし)に仕えていたころの宮仕えの体験などを、日記・類聚(るいじゅう)・随想などの形で記し、人生や自...
まなづる【真鶴】
志賀直哉の短編小説。大正9年(1920)発表。恋と知らず年上の女性に惹かれる少年の心理を描く。
川上弘美の長編小説。「文学界」誌に平成17年(2005)から平成18年(2006)にかけて連載...
ま‐ほ【真秀/真面】
[名・形動ナリ] 1 よく整って十分なこと。完全なこと。また、そのさま。和歌では多く「真帆」に掛けて使われる。⇔偏(かたほ)。「しなてるや鳰(にほ)の湖に漕ぐ舟の—ならねども逢ひ見しものを」〈源...