あお‐しぐれ【青時雨】
青葉の木立から落ちる水滴を、時雨に見立てた語。《季 夏》
あき‐しぐれ【秋時雨】
秋の末に降るしぐれ。《季 秋》「—いつもの親子すずめかな/万太郎」
かた‐しぐれ【片時雨】
空の一方では時雨が降りながら、一方では晴れていること。《季 冬》
きた‐しぐれ【北時雨】
北の方から降ってくる時雨。《季 冬》
きたやま‐しぐれ【北山時雨】
1 京都の北山の方から降り渡る時雨。 2 「北山3㋐」に同じ。「あいつおれには—だよ」〈滑・浮世床・二〉 3 「北山3㋒」に同じ。「どうやら腹も—」〈滑・旧観帖・初〉
きみ‐しぐれ【黄身時雨】
白あんに卵黄と砂糖を加え、微塵粉(みじんこ)または糝粉(しんこ)をまぜて蒸した生菓子。
さくらしぐれ【桜時雨】
高安月郊による新歌舞伎。遊女吉野と豪商の息子三郎兵衛との恋を題材とする世話物。明治38年(1905)、京都南座にて初演。
さよ‐しぐれ【小夜時雨】
夜降る時雨。《季 冬》
さんさ‐しぐれ【さんさ時雨】
宮城県仙台地方の民謡。江戸中期から祝儀歌として流行。本来は手拍子だけの歌で、三味線の伴奏がつくのは明治以降。
しぐれ【時雨】
1 秋の末から冬の初めにかけて、ぱらぱらと通り雨のように降る雨。《季 冬》「天地(あめつち)の間にほろと—かな/虚子」 2 「時雨煮」の略。 3 涙ぐむこと。涙を落とすこと。また、その涙。「十月...