あさひ‐ぐし【朝日櫛】
1 蘇芳(すおう)で赤く染めたシカの角で作った櫛。元禄(1688〜1704)ごろに流行。 2 朱塗りの木製の櫛。
あら‐ぐし【粗櫛】
歯の並び方の粗い櫛。髪のもつれをとくのに用いる。ときぐし。
おろく‐ぐし【お六櫛】
長野県木曽郡藪原(やぶはら)の名物のすき櫛。黄楊(つげ)などで作り、歯が細く、密で長い。江戸中期にお六という女性が作り広めたという。
くし【櫛/梳】
《「串(くし)」と同語源》髪の毛をすいたり、髪に挿して飾りに使ったりする道具。黄楊(つげ)・竹・鼈甲(べっこう)・合成樹脂などで作る。「髪に—を入れる」
けずり‐ぐし【梳り櫛】
櫛で髪をとかすこと。また、その櫛。「その夜は—せさせ、湯殿などせさせ給ふほどに」〈宇津保・蔵開中〉
げんじものがたりたまのおぐし【源氏物語玉の小櫛】
源氏物語の注釈書。9巻。本居宣長(もとおりのりなが)著。寛政8年(1796)成立、同11年刊。源氏物語の本質を「もののあわれ」とし、旧説の誤りを補正、作者・成立・語句などに新解釈を示したもの。
げんない‐ぐし【源内櫛】
平賀源内が作りはじめたという櫛。材質は伽羅(きゃら)で、背に銀の飾りがある。
さし‐ぐし【挿し櫛】
女性が髪の飾りとして挿す櫛。象牙・べっこうなどで作るのは江戸時代以後。
しつ【櫛】
[人名用漢字] [音]シツ(漢) [訓]くし くしけずる 1 くし。「櫛比」 2 くしけずる。「櫛風沐雨(しっぷうもくう)」 [難読]櫛笥(くしげ)
すき‐ぐし【梳き櫛】
髪を梳くとき、ほこりなどを取り去るのに使う歯の目の細かい櫛(くし)。