あま‐の‐かぐやま【天香山/天香具山】
高天原(たかまがはら)にあったといわれる山。 奈良県橿原(かしはら)市の山。標高152メートル。畝傍(うねび)山・耳成(みみなし)山とともに大和三山の一。香具山。あめのかぐやま。[歌枕]「大...
あまの‐がわ【天野川/天之河】
大阪府交野(かたの)・枚方(ひらかた)両市域を流れる川。淀川に注ぐ。また、その川沿いにあった枚方市禁野付近の地名。[歌枕]「—遠き渡りになりにけり交野のみのの五月雨(さみだれ)のころ」〈続後撰・夏〉
あまのはしだて【天橋立】
京都府北部、日本海の宮津湾にある砂嘴(さし)。全長約3.3キロ、幅40〜100メートル。これに区切られてできた潟湖を阿蘇(あそ)海とよぶ。日本三景の一。砂嘴にある磯清水は、古来歌に詠まれた名水。...
あゆち‐がた【年魚市潟】
名古屋市南区辺りの、かつては入り海であった一帯。[歌枕]「桜田へ鶴(たづ)鳴き渡る—潮干にけらし鶴鳴き渡る」〈万・二七一〉
あらち‐やま【愛発山/有乳山/荒血山】
福井県敦賀市の南部の山塊。奈良時代、愛発関(あらちのせき)があった。[歌枕]「八田の野の浅茅色づく—峰の沫雪寒く降るらし」〈万・二三三一〉
あら‐みさき【荒御鋒/荒御裂き】
1 軍の先頭に立つという勇猛な神。 2 男女の仲を裂くというやきもち焼きの女神。あらみかげ。あらみさきひめ。「—とは、人の中をさくる神を云ふ」〈能因歌枕〉
あられ‐まつばら【霰松原/安良礼松原】
大阪市住之江区安立(あんりゅう)付近にあった松原。「あらら松原」の変化したものか。[歌枕]「霰打つ—住吉(すみのえ)の弟日娘(おとひをとめ)と見れど飽かぬかも」〈万・六五〉
ありす‐がわ【有栖川】
京都市北区紫野を南流した川。船岡山の東麓を源とし、堀川に注いでいたといわれる。 京都市右京区嵯峨野の斎宮(いつきのみや)の東を流れて桂川に注ぐ川。[歌枕]「千早ぶるいつきの宮の—松とともにぞ...
ありま‐やま【有馬山/有間山】
有馬付近の山々の称。[歌枕]「しなが鳥猪名野(ゐなの)を来れば—夕霧立ちぬ宿(やどり)はなくて」〈万・一一四〇〉
あわじ‐しま【淡路島】
瀬戸内海最大の島。兵庫県に属する。もと淡路の一国をなし、近世は徳島藩領。気候温暖で、ビワ・ミカン・草花などを栽培。面積593平方キロメートル。[歌枕]