け‐な【異な/殊な】
[連体]《形容動詞「け(異)なり」の連体形「けなる」の音変化から。「けなもの」「けなひと」の形で多く用いる》 1 けなげである。殊勝である。「そちは—者ぢゃ」〈浄・丹波与作〉 2 おとなしい。「...
こと‐さら【殊更】
[名・形動] 1 考えがあってわざとすること。また、そのさま。故意。「—な仕打ち」「—につらく当たる」 2 格別なさま。「衆議判の時、よろしき由沙汰ありて、後にも—に感じ仰せ下されける由」〈徒...
ことさら・ぶ【殊更ぶ】
[動バ上二]わざとらしく見える。「さま—・び、心化粧したるなむ」〈源・葵〉
ことさら‐め・く【殊更めく】
[動カ五(四)]わざとらしく見える。わざとらしくなる。「あまりほめるのも、—・いてかえっておかしい」
こと‐と【事と/殊と】
[副] 1 特に。とりわけ。格別。「寄りかかり給へるは、—なれなれしきにこそあめれ」〈源・野分〉 2 まったく。すっかり。「—明うなりにければ、おどろきて」〈夜の寝覚・四〉
こと‐な・し【殊無し】
[形ク]この上ない。格別である。「さしもなき事の、—・くこの世にまさりたりと見ゆる事やありし」〈浜松・三〉
こと‐に【殊に】
[副] 1 とりわけ。「花の中では、バラの花が—好きだ」 →特に[用法] 2 なお。その上。加えて。「—この頃は西山、東山の花盛りにてあると申して」〈虎清狂・猿座頭〉
こと‐の‐ほか【殊の外】
[副] 1 予想と、かなり違っているさま。思いのほか。案外。意外。「—よい記録が出た」 2 程度が際立っているさま。格別。とりわけ。「今年は—寒い」 [形動ナリ]に同じ。「—なる御もてなし...
しゅ【殊】
[常用漢字] [音]シュ(漢) ジュ(呉) [訓]こと 普通とは違っている。特に。ことに。「殊遇・殊勲・殊勝/特殊」 [名のり]よし
しゅ‐おん【殊恩】
特別に受けた厚い恩義。格別の恩。「—に浴して拝謝する者」〈福沢・福翁百話〉