はん【汎】
[接頭]《英語のpanに「汎」の字を当てたもの》名詞に付いて、広くそのすべてにわたるという意を表す。「—太平洋同盟」「—アジア主義」「—アメリカ」
はん【汎】
[常用漢字] [音]ハン(漢) 1 水面に浮かぶさま。「汎汎(はんぱん)」 2 広く行き渡る。「汎愛・汎称・汎用・汎論/広汎」 3 水があふれる。「汎濫(はんらん)」 4 pan-の音訳字。全の...
はん‐あい【汎愛】
[名](スル)差別することなく、広く平等に愛すること。博愛。
はんあい‐しゅぎ【汎愛主義】
《(ドイツ)Philanthropinismus》18世紀の中ごろ、ルソーの影響を受けたドイツのJ=B=バセドーらが主唱した教育思想。実学主義に反対し、自然の自由や新鮮さを強調し、人類愛とともに...
はんアジア‐しゅぎ【汎アジア主義】
アジアの諸民族が団結して、植民地または半植民地的な状態を脱し、民族の独立を達成しようという思想および行動。孫文の大アジア主義など。
はんアフリカ‐しゅぎ【汎アフリカ主義】
アフリカ大陸をアフリカ人の手で統合しようとする思想と運動。19世紀末から起こった。
はんアメリカ‐かいぎ【汎アメリカ会議】
⇒汎米(はんべい)会議
はんアメリカ‐しゅぎ【汎アメリカ主義】
南北アメリカ大陸の諸国が、政治・経済などの面で協力し、平和と繁栄を築こうという思想・運動。米国が提唱、指導してきた。汎米主義。パンアメリカニズム。
はんアラブ‐しゅぎ【汎アラブ主義】
アラブ世界を統一しようとする思想と運動。第一次大戦前、オスマン帝国からの解放を求める運動として起こった。
はんイスラム‐しゅぎ【汎イスラム主義】
イスラム世界の統合を目ざす思想、運動。19世紀後半、ヨーロッパ帝国主義の侵略に対して、全イスラム教徒の団結や自覚を求めて唱えられたのが最初。オスマン帝国のアラブ諸国支配に利用された。