ふくべ【河豚】
フグの古名。〈和名抄〉
ふぐ【河豚/鰒】
《「ふく」とも》フグ目フグ科の魚の総称。海産のものが多い。体はふつう太っていて腹びれがなく、体表にとげ状のうろこをもつものや、うろこのないものがある。口は小さく、歯は癒合してくちばし状を呈し、よ...
河豚(ふぐ)食(く)う無分別(むふんべつ)河豚(ふぐ)食(く)わぬ無分別(むふんべつ)
フグに毒があるのもかまわず、むやみに食うのは無分別であるが、毒にあたるのを恐れてその美味を全く食しないのも無分別である。
ふぐ‐じる【河豚汁】
《古くは「ふくじる」とも》フグの肉を実にした味噌汁。鉄砲汁。ふくとじる。《季 冬》「—の我活きて居る寝覚哉/蕪村」
ふぐ‐ちゅうどく【河豚中毒】
河豚毒によって起こる中毒。麻痺がしだいに全身に及び呼吸困難・昏睡状態となる。致命率が高い。
ふぐ‐ちょうちん【河豚提灯】
トラフグなどの背に穴をあけ、皮を傷つけないで身を取り除いたのち、ふくらませ乾かして作った提灯。
ふぐ‐ちり【河豚ちり】
フグのちり鍋。てっちり。《季 冬》
ふぐ‐と【河豚魚】
《「ふくと」とも》「ふぐ」に同じ。
ふぐ‐どく【河豚毒】
フグ類に含まれる有毒物質。主成分はテトロドトキシン。
河豚(ふぐ)は食(く)いたし命(いのち)は惜(お)しし
美味なフグは食いたいが、その毒にあたって死ぬのはいやだ。ある行為に危険が伴っているのを恐れ、たやすく踏みきれないことのたとえ。