うきよ‐ござ【浮世茣蓙】
石畳のような模様を織り出したござ。夏、敷き布団の上敷きに用いた。近世前期に流行。
うきよ‐しょうじ【浮世小路】
近世、大坂の高麗橋筋と今橋筋の中間にあった小路。出合い宿が多くあった。 江戸の日本橋室町にあった小路。
うきよ‐ぞうし【浮世草子】
江戸時代の小説の一種。天和2年(1682)刊の井原西鶴の「好色一代男」以後、元禄期を最盛期として約80年間、上方(かみがた)を中心に行われた小説の一種。仮名草子と一線を画した写実的な描写が特色で...
うきよづかひよくのいなずま【浮世柄比翼稲妻】
歌舞伎狂言。時代世話物。9幕。4世鶴屋南北作。文政6年(1823)江戸市村座初演。現在では、一部が「鈴ヶ森」「鞘当(さやあて)」として独立上演される。
うきよ‐どこ【浮世床】
近世、男の髪を結った店。髪結い床。 [補説]書名別項。→浮世床
うきよどこ【浮世床】
江戸後期の滑稽本。2編5冊。式亭三馬著。文化10〜11年(1813〜14)刊。髪結い床に集まる江戸庶民の会話を通して、当時の生活を活写している。三馬死後の文政6年(1823)、滝亭鯉丈(りゅうて...
うきよ‐の‐かぜ【浮世の風】
思うままにならない世の中の風潮。また、この世で経験するつらいこと。「—が身にしみる」
うきよ‐の‐ちり【浮世の塵】
この世の煩わしさや汚らしさをちりにたとえていう語。「このままにすまばすむべき山水よ—に濁らずもがな」〈新続古今・雑中〉
うきよ‐の‐なさけ【浮世の情け】
この世に住む人間どうしの情愛。「宿を貸すのも—」
うきよ‐の‐なみ【浮世の波】
《この世を海にたとえ、そこに立つ波の意から》人生の浮き沈み。「—にもまれる」