ありがた‐なみだ【有（り）難涙】
ありがたく、もったいないと感じて流す涙。感謝の喜びにあふれる涙。感涙。
あん‐るい【暗涙】
人知れず流す涙。「—にむせぶ」
一掬(いっきく)の涙(なみだ)
両手ですくうほどのたくさんの涙。または、わずかな涙の意にも用いる。
うれし‐なみだ【嬉し涙】
あまりのうれしさに流す涙。「—にむせぶ」
うろうろ‐なみだ【うろうろ涙】
途方に暮れて流す涙。おろおろ涙。「丁稚(でっち)の三太も—」〈浄・重井筒〉
鬼(おに)の目(め)にも涙(なみだ)
無慈悲な者も、時には慈悲心を起こし、涙を流すことがあるということ。
おろおろ‐なみだ【おろおろ涙】
取り乱して分別もなく泣いて流す涙。「思案して見てくだされと小声ながらも—」〈一葉・別れ霜〉
かざん‐るい【火山涙】
噴火の際に飛散した粘性の小さいマグマが固まった、ガラス状の小球。ペレーの涙。
かたじけ‐なみだ【忝涙】
《「かたじけなし」の「なし」を「なみだ」に掛けた語》かたじけなく思い流す涙。ありがた涙。「情けにお庄が—」〈浄・歌祭文〉
蚊(か)の涙(なみだ)
わずかな分量のたとえ。雀(すずめ)の涙。
