びょう【渺】
[ト・タル][文][形動タリ]水面などが限りなく広がっているさま。はるかにかすんでいるさま。「—たる海原を詠めて居り」〈逍遥・内地雑居未来之夢〉
びょう【渺】
[音]ビョウ(ベウ)(漢) 遠くはるかなさま。果てしないさま。「渺漠・渺渺・渺茫(びょうぼう)/縹渺(ひょうびょう)」
びょう‐こ【渺乎】
[ト・タル][文][形動タリ]非常に小さいさま。「—たる海中の小島」
びょう‐ぜん【渺然】
[ト・タル][文][形動タリ]果てしなく広々としているさま。「—たる海原」
びょう‐ばく【渺漠】
[ト・タル][文][形動タリ]広くて果てしのないさま。「—たる原野」
びょう‐びょう【渺渺】
[ト・タル][文][形動タリ]果てしなく広いさま。遠くはるかなさま。「朝日が—たる波の彼方に昇ると船はからからと錨を揚げ」〈菊池寛・俊寛〉
びょう‐ぼう【渺茫】
[ト・タル][文][形動タリ]遠くはるかなさま。広く果てしないさま。「夕の海は—として」〈風葉・恋ざめ〉
びょう‐まん【渺漫】
[ト・タル][文][形動タリ]果てしなく広がっているさま。渺渺。「暴水漲(みなぎ)り田地を浸して稲の穂を没し、—として沼の如く」〈鉄腸・南洋の大波瀾〉