まく‐ゆ【幕湯】
温泉などで、貴人の入浴の際、他との混浴を避けるために、浴場の一部に幕を張ること。また、その浴場。「おっと承知の—に浴(い)る」〈滑・浮世風呂・三〉
み‐ゆ【御湯】
1 温泉。いでゆ。「—の上(うへ)の木群(こむら)を見れば」〈万・三二二〉 2 湯の敬称。おゆ。「うらやましほた木切りくべいかばかり—わかすらむ秋の山里」〈右京大夫集〉 3 巫女(みこ)が神前で...
むかえ‐ゆ【迎へ湯】
産湯(うぶゆ)を使わせるとき、相手役として産児を受け取ること。また、その役の人。「御—におりたち給へるも、いとあはれに」〈源・若菜上〉
むぎ‐ゆ【麦湯】
「麦茶」に同じ。《季 夏》「御仏の目鼻もなくて—かな/鬼城」
めい‐とう【名湯】
効能・環境などですぐれている温泉。「—秘湯」
もも‐ゆ【桃湯】
桃の葉を入れて入浴すること。また、その湯。あせもに効くという。桃葉湯(とうようとう)。
もらい‐ゆ【貰い湯】
1 よその家の風呂に入れてもらうこと。 2 江戸時代、正月と盆の16日の銭湯。この日、三助(さんすけ)が客からの祝儀をもらうことになっていた。「—に入りて六欲の皮を磨(すりむ)き」〈滑・浮世風呂・前〉
やく‐とう【薬湯】
1 薬をせんじ出した湯。せんじぐすり。湯薬。 2 薬を入れた入浴用の湯。くすりゆ。「—をたてる」
ゆ【湯】
1 水を煮えたたせて熱くしたもの。「やかんで—を沸かす」 2 入浴するために沸かした水。また、風呂(ふろ)。「—に入る」「—に行く」 3 温泉。いでゆ。「—の町」 4 鋳造に用いる、金属を熱して...
ゆず‐ゆ【柚湯】
1 冬至の日、ユズの実を入れて沸かす風呂。ひび・あかぎれを治し、また、風邪の予防になるという。冬至湯。《季 冬》「—すや創(きず)を加へし胸抱いて/波郷」 2 ユズを砂糖煮にし、その香りのついた...