はつせ【初瀬/泊瀬】
奈良県桜井市初瀬(はせ)の古称。[歌枕]「うかりける人を—の山おろしよ激しかれとは祈らぬものを」〈千載・恋二〉
はや‐せ【早瀬】
川で水の流れの速い所。
ひら‐せ【平瀬】
川で、流れがゆったりとした平らな瀬。「—には小網(さで)さし渡し」〈万・四一八九〉
ひろ‐せ【広瀬】
幅の広い瀬。
ひろせ【広瀬】
姓氏の一。 [補説]「広瀬」姓の人物広瀬惟然(ひろせいぜん)広瀬旭荘(ひろせきょくそう)広瀬謙三(ひろせけんぞう)広瀬武夫(ひろせたけお)広瀬淡窓(ひろせたんそう)広瀬叔功(ひろせよしのり)
ふた‐せ【二瀬】
下女と妾(めかけ)など、二つの役を勤める雇い女。「—、仲居も小差し出で」〈浄・重井筒〉
ふち‐せ【淵瀬】
1 淵と瀬。川の深くよどんだ所と浅くて流れの速い所。 2 《古今集・雑下の「世の中は何か常なる飛鳥川昨日の淵ぞ今日は瀬になる」などから》世の中の移りやすく無常なことのたとえ。「—のならい」
ふな‐せ【船瀬】
船が風波を避けるために停泊する所。「行き巡り見とも飽かめや名寸隅(なきすみ)の—の浜にしきる白波」〈万・九三七〉
みなせ【水無瀬】
大阪府北東部、島本町広瀬の古称。後鳥羽上皇の離宮のあったところで、上皇を祭る水無瀬神宮がある。水無瀬の里。
やせ【八瀬】
京都市左京区の地名。比叡山の西麓にあり、登山口をなす。昔、村人は天皇行幸の際に八瀬童子として出仕した。