からす‐とび【烏飛び】
1 能「翁」で三番叟(さんばそう)によって演じられる舞の型。声を掛けて横にとびはねる。 2 江戸時代の防火装置。屋根の棟に囲いをつくり、天水桶と火たたき用のわらぼうきとを置いた。
からす‐とんび【烏鳶】
タコ・イカの口にある、上下あごに相当する顎板(がくばん)のこと。黒褐色をし、これで食物を咀嚼(そしゃく)する。
からす‐なき【烏鳴き】
烏がやかましく鳴くこと。その鳴き声から吉凶が占えるとされ、特に凶事の起きる前兆とする俗信がある。
烏(からす)に反哺(はんぽ)の孝(こう)あり
《烏は成長ののち、親鳥の口にえさを含ませて、養育の恩に報いるという「事文類聚」などの故事から》烏さえ親の恩に報いるのだから、まして人は孝行せねばならないということ。
からす‐ねこ【烏猫】
黒色の毛の猫。 [補説]江戸時代、労咳(ろうがい)(肺結核)の者が飼うと病気が治るとする俗信があった。
からす‐の‐あしあと【烏の足跡】
目じりにできる小じわ。
からす‐のえんどう【烏野豌豆】
マメ科の越年草。山野や道端にみられ、高さ60センチくらい。葉は羽状複葉で、先端は巻きひげとなる。春、淡紅紫色の蝶形の花を開く。緑肥にする。ヨーロッパの原産。やはずえんどう。
烏(からす)の頭(かしら)が白(しろ)くなる
《人質になっている燕の太子丹に、秦王が烏の頭が白くなり、馬に角が生えたら帰国を許すと言ったという「史記」刺客伝賛注の故事から》ありえないことのたとえ。烏の頭白く馬角(うまつの)を生ず。
烏(からす)の頭(かしら)白(しろ)く馬(うま)角(つの)を生(しょう)ず
⇒烏の頭が白くなる
烏(からす)の髪(かみ)
黒くてつやのある髪。