あけがらす【あけ烏】
江戸後期の俳諧集。高井几董(たかいきとう)編。1冊。安永2年(1773)刊。蕪村一派の撰集の中で新風宣言の意義をもつ書。
あけ‐がらす【明け烏】
明け方に鳴くカラス。また、その声。夜明け烏。男女の交情の夢を破る、つれないものの例として用いられる。 (明烏)新内節「明烏夢泡雪(あけがらすゆめのあわゆき)」の通称。
あわざ‐がらす【阿波座烏】
大坂新町遊郭をひやかして歩く客。カラスの鳴き声「かおかお」を「買お買お」とひやかし歩く客にとりなしたもの。
う【烏】
[人名用漢字] [音]ウ(呉) オ(ヲ)(漢) [訓]からす いずくんぞ 〈ウ〉 1 カラス。「烏合」 2 黒い。黒。「烏鷺(うろ)」 3 太陽。「烏兎(うと)/金烏」 4 反問を表す助字。い...
うかれ‐がらす【浮かれ烏】
1 月に浮かれて、ねぐらに帰るのも忘れ、鳴き騒ぐ烏。浮気烏。「月さえて山は梢の静けきに—の夜ただ鳴くらむ」〈新撰六帖・六〉 2 夜、浮かれ歩く人。遊客。浮気烏。「冷てえ風もほろ酔ひに、心持ちよく...
鵜(う)の真似(まね)をする烏(からす)
《自分に姿が似ている鵜のまねをして水に入った烏がおぼれる意から》自分の能力をよく考えず、みだりに人まねをすると、必ず失敗するということのたとえ。烏が鵜の真似。
うみ‐がらす【海烏/海鴉】
ウミスズメ科の海鳥。全長44センチくらい。背面は灰黒色、腹部は白い。日本では北海道沿岸の島などの岩場で繁殖。オロロン鳥。ロッペン鳥。
うわき‐がらす【浮気烏】
「浮かれ烏」に同じ。「—とはやされて、月夜も闇もこの里へ」〈浄・女腹切〉
おおがらす【大鴉】
《原題The Raven》ポーの詩。1845年発表。象徴的な物語詩。初出は「イブニングミラー」紙。
おく‐う【屋烏】
屋根にとまっている烏(からす)。