いずくん‐か【安んか/焉んか】
[副]《「いずくにか」の音変化》どこに…か。「室に入りて問ふ、—ゆくと」〈文鏡秘府論保延点〉
いずくん‐ぞ【安んぞ/焉んぞ】
[副]《「いずくにぞ」の音変化》漢文訓読の用語で、あとに推量を伴って反語を表す。どうして…だろうか。「人—常に悪(あし)からむ」〈露伴・二日物語〉
えん【焉】
《漢文の助字》句末に置いて語調を整え、また、断定の意を表す語。訓読ではふつう読まないが、「我関せず焉」などの場合には読む。
えん【焉】
[音]エン(呉)(漢) [訓]いずくんぞ なんぞ ここに いずくにか これ 1 ようすを表す語に添える助字。状態を示す。「溘焉(こうえん)・忽焉(こつえん)」 2 「ここに」の意を添える助字。「...
えんき【焉耆】
中国の歴史書にみえる西域諸国の一。現在の新疆ウイグル自治区の都市カラシャールにあたる。天山山脈の南側にあってシルクロードの要衝を占め、唐の都護府が置かれた、安西四鎮の一。
えん‐ば【焉馬】
《「焉」と「馬」とは字形が似ていて誤りやすいところから》まちがいやすい文字。また、文字の誤り。烏焉馬(うえんば)。魯魚(ろぎょ)焉馬。