さら◦ず【然らず】
[連語]《動詞「さ(然)り」の未然形+打消しの助動詞「ず」》そうでない。そのようではない。「—◦ずとていくよもあらじいざやさは法(のり)にかへつる命と思はむ」〈新古今・釈教〉
さらず‐とも【然らずとも】
[連語]そうでないとしても。そのようでなくても。「勘(かうが)へ給ふことどもの恐しければ、—逃げてまかでぬべし」〈源・浮舟〉
さらず‐は【然らずは】
[連語]そうでなければ。「なほ隔てたる御心こそありけれな。—夜のほどにおぼし変りにたるか」〈源・宿木〉
しから‐ず‐ば【然らずば】
[接]《古くは「しからずは」》そうでなければ。しからずんば。「『われに自由を与えよ。—死を与えよ』」〈蘆花・思出の記〉
しから‐ずん‐ば【然らずんば】
[接]「しからずば」の音変化。「生か、—死か」