さる‐が・う【猿楽ふ】
[動ハ四]《「さるごう(猿楽)」の動詞化》こっけいなことをする。ふざける。「—・ひ興じけるも」〈鶉衣・嘯花誄〉
さる‐がく【猿楽/申楽/散楽】
1 平安時代の芸能で、一種のこっけいな物まねや言葉芸。唐から伝来した散楽(さんがく)に日本古来のこっけいな技が加味されたもの。相撲節(すまいのせち)や御神楽(みかぐら)の夜などの余興に即興で演じ...
さるがく‐ざ【猿楽座】
特定の社寺の神事や法会に猿楽を奉仕し、興行の独占権を与えられた猿楽師の専業団体。中世初期に発生、大和・丹波・近江(おうみ)・伊勢・宇治などで形成された。現行の能は、主に大和の猿楽座の流れをくむ。...
さるがく‐し【猿楽師】
猿楽を職業とする人。
さるがく‐よざ【猿楽四座】
中世から近世にかけて、大和猿楽の四座のこと。結崎(ゆうざき)・外山(とび)・坂戸(さかど)・円満井(えんまんい)の四座で、のちに、それぞれ観世・宝生・金剛・金春(こんぱる)と改称。大和四座(しざ)。
さる‐ごう【猿楽】
《「さるがく(猿楽)」の音変化》 1 「さるがく」に同じ。「様々(やうやう)の箏(こと)、琵琶、舞、—を尽くす」〈梁塵秘抄口伝・一〇〉 2 おどけ。たわむれ。じょうだん。「口を引き垂れて、知らぬ...
さるごう‐がま・し【猿楽がまし】
[形シク]おどけて見えるさま。こっけいだ。「—・しくわびしげに人わるげなるなど」〈源・少女〉
さるごう‐ごと【猿楽言】
おどけた口のきき方。こっけいな言葉。じょうだん。「日一日、ただ—をのみし給ふほどに」〈枕・一〇四〉