さる‐まね【猿真似】
猿が人の動作をまねるように、考えもなく、むやみに他人の真似をすること。
さる‐まわし【猿回し】
猿に芸を仕込んで見世物にする大道芸。猿飼い。猿ひき。猿遣い。《季 新年》「竹馬をよけて通るや—/虚子」
さるみの【猿蓑】
江戸中期の俳諧集。6巻2冊。去来・凡兆共編。元禄4年(1691)刊。俳諧七部集の一。発句・歌仙のほか「幻住庵記」などを収める。蕉風の円熟期を示すものとされる。
さるむこ【猿聟】
狂言。和泉(いずみ)流。能「嵐山」の替間(かえあい)で、本狂言としても演じる。吉野山の猿が嵐山の舅(しゅうと)猿のもとに婿入りをし、酒宴で歌い舞う。
さる‐むこいり【猿婿入り】
異類婚姻譚の一。日照りで田の水がかれたとき、水を引いてくれた猿に、父親が娘を嫁にやるが、里帰りのときに猿は川に落ちて流されてしまう。
さる‐め【猿女/猨女】
古代、神祇官に属し、大嘗祭(だいじょうさい)や鎮魂祭などのときに、神楽の舞などの奉仕をした女官。
さる‐め【猿目】
猿の落ちつかない目つきのように、ひそかに人のようすを盗み見る目つき。
さる‐めん【猿面】
1 猿に似た顔つき。 2 猿の顔の仮面。
さるめん‐かんじゃ【猿面冠者】
猿に似た顔の若者。特に、豊臣秀吉の若いときのあだ名。
猿(さる)も木(き)から落(お)ちる
木登りがじょうずな猿でも時には誤って落ちる。その道にすぐれた者でも、時には失敗することがあるということのたとえ。弘法にも筆の誤り。上手(じょうず)の手から水が漏れる。