え【疫】
疫病。特に、悪性の伝染病。えやみ。「これは世の—にはおはしまさず」〈大鏡・道長上〉
えき【疫】
伝染して流行する病気。はやりやまい。えやみ。「およそ—は日数あり、その程を過ぎぬれば、寿命(ことぶき)を過(あやま)たず」〈読・雨月・菊花の約〉
えき【疫】
[常用漢字] [音]エキ(漢) ヤク(呉) [訓]え えやみ 〈エキ〉流行性の病気。伝染病。「疫学・疫病・疫痢/悪疫・検疫・防疫・免疫」 〈ヤク〉に同じ。「疫病神(やくびょうがみ)」
えき‐がく【疫学】
人間集団を対象として、病気の原因や本態を究明する医学の一分野。感染症の原因や動向を調べる学問であったが、今日では、公害など広く健康を損ねる原因などを研究対象とする。
えきがく‐ちょうさ【疫学調査】
地域や集団を調査し、病気の原因と考えられる要因と病気の発生の関連性について、統計的に調査すること。例えば、喫煙者と非喫煙者の肺癌(はいがん)発生率を比較することで、喫煙によって肺癌になる危険性が...
えきがくてき‐リンク【疫学的リンク】
感染症の集団感染において、感染源や感染経路を示す、発症者・接触者のつながり。発生初期は、積極的疫学調査により、どこで誰から感染し、誰に感染させた可能性があるか特定できる。感染が拡大し、どこで誰か...
えき‐き【疫鬼】
疫病をはやらせるという悪神。疫病神。
えき‐じん【疫神】
疫病をはやらせる神。疫病神。
やく‐じん【疫神】
⇒えきじん(疫神)
えきじん‐さい【疫神祭】
悪病の流行を防ぐために、陰暦3月に行われた疫神を鎮める祭り。また、平安時代に、皇居の四隅や畿内の境界に疫神を祭ったこと。