もも‐くさ【百種】
たくさんの種類。さまざま。くさぐさ。「この花のひとよの内に—の言(こと)そ隠(こも)れるおほろかにすな」〈万・一四五六〉
もも‐くさ【百草】
多くの草。いろいろの草。千草(ちぐさ)。「—の花のひもとく秋の野を」〈古今・秋上〉
もも‐くま【百隈】
多くの曲がりかど。「—の道は来にしをまた更に八十島(やそしま)過ぎて別れか行かむ」〈万・四三四九〉
ももこえ‐どり【百声鳥】
ホトトギスの別名。
もも‐さえずり【百囀り】
1 多くの鳥がいろいろな声でさえずること。「戸外では雀が—をしている」〈花袋・田舎教師〉 2 多くの人が一度にしゃべること。また、次から次へとしゃべりまくること。「仲人が—聞(きき)ながしにして...
ももさか‐の‐ふね【百積の船/百石の船】
《「さか」は容量の単位》百石の荷物を積むことができる大きい船。「—隠り入る八占(やうら)さし母は問ふともその名は告(の)らじ」〈万・二四〇七〉
もも‐しき【百敷/百磯城】
《枕詞「ももしきの」から》宮中。内裏。皇居。「—に行きかひはべらむことは」〈源・桐壺〉
ももしき‐の【百敷の/百磯城の】
[枕]多くの石や木でつくり築く意から、「大宮」にかかる。「—大宮人は舟並(な)めて」〈万・三六〉
ももしの‐の【百小竹の】
[枕]多くの小竹(しの)のはえている野の意で、「三野(みの)」にかかる。「—三野の王(おほきみ)」〈万・三三二七〉
もも‐たび【百度】
百回。ひゃくど。また、度数の多いこと。「—千度(ちたび)繰返し」〈紅葉・金色夜叉〉