どう‐ずり【どう掏摸】
《「どう」は強意の接頭語》すり・盗人をののしっていう語。また、人をののしっていう語。「女房子供の身の皮はぎ、その金でおやま狂ひ、いけ—め」〈浄・天の網島〉
どうちゅう‐かせぎ【道中稼ぎ】
街道で旅人から金品を盗むこと。また、その盗人。
泥棒(どろぼう)に追(お)い銭(せん)
「盗人(ぬすびと)に追い銭」に同じ。
泥棒(どろぼう)にも三分(さんぶ)の道理(どうり)
「盗人(ぬすびと)にも三分の理」に同じ。
泥棒(どろぼう)を捕(と)らえて縄(なわ)を綯(な)う
準備を怠り、事が起こってからあわてて用意をするたとえ。盗人(ぬすびと)を捕らえて縄を綯う。→泥縄(どろなわ)
ながみつ【長光】
狂言。都の盗人が田舎者の持つ長光の太刀をだまし取ろうとして争いになる。仲裁人がその特徴を聞くと、盗人は田舎者の話をまねて答えるが、最後にはごまかしきれなくなって逃げだす。
盗人(ぬすびと)に追(お)い
「盗人に追い銭」に同じ。「それは—といふものなり」〈浮・胸算用・一〉
盗人(ぬすびと)に追(お)い銭(せん)
盗人に物を盗まれたうえに、さらに金銭を与えること。損を重ねることのたとえ。泥棒に追い銭。
盗人(ぬすびと)の上前(うわまえ)を取(と)る
盗人が盗んできた物の一部をぬすみ取る。ひどく悪質であること、また、悪人にも上には上があることのたとえ。
盗人(ぬすびと)の隙(ひま)はあれども守(まも)り手(て)の隙(ひま)はない
盗人はころあいを見て盗みにはいるから余裕があるが、番をするほうは少しも気を緩めるときがない。盗人は防ぎようがないことのたとえ。