ほこ【矛/鉾/戈/鋒/戟】
1 両刃の剣に柄をつけた、刺突のための武器。青銅器時代・鉄器時代の代表的な武器で、日本では弥生時代に銅矛・鉄矛がある。のちには実用性を失い、呪力(じゅりょく)をもつものとして宗教儀礼の用具とされ...
ほこ‐がた【矛形/鉾形】
葉の形で、矛の刃の形をしているもの。ミゾソバなどにみられる。
ほこ‐ぎ【矛木/架木】
1 高欄のいちばん上に渡した横木。ふつう円形断面とする。 2 鷹(たか)を止まらせる丁字形の木。たかほこ。
ほこ‐さき【矛先/鉾先/鋒】
1 矛の切っ先。 2 攻撃。また、攻撃の方向。「非難の—を転じる」「批評の—が鈍る」
ほこ‐すぎ【矛杉/鉾杉】
矛の形のように、まっすぐ伸びた杉。「何時の間も神(かむ)さびけるか香具山の—が末(うれ)にこけ生(む)すまでに」〈万・二五九〉
ほこ‐だし【矛出し/鉾出し】
城壁などに、矛を突き出すために設けた穴。
ほこ‐だし【矛山車/鉾山車】
屋台の上に矛を飾り立てた山車。ほこ。
ほこ‐ぶすま【矛襖/鋒襖】
敵に向かって、矛先をすきまなく並べて構えること。「鏃(やじり)を揃へ、—を作って攻め上る」〈浄・振袖始〉
ほこ‐へん【矛偏】
漢字の偏の一。「矜」などの「矛」の称。
ほこ‐ゆけ【矛行け/弄槍】
矛をあやつって突くこと。「—矢刺して追ひ入るる時」〈記・中〉