いた‐ぶ・る【甚振る】
[動ラ五(四)] 1 激しく揺り動かす。「枝も幹も凄まじい音をたてて、一度に風から—・られるので」〈漱石・彼岸過迄〉 2 おどして金品をとる。また、痛め付けたり、嫌がらせをする。ゆする。「たちの...
いたみ‐い・る【痛み入る/傷み入る】
[動ラ五(四)]相手の手厚い配慮・好意などに対して、深く感じいる。恐縮する。やや皮肉をこめていうときにも用いる。「御親切—・ります」「此挨拶には—・って返事が出来なかった」〈漱石・坊っちゃん〉
いため‐ぎんみ【痛め吟味】
江戸時代の拷問のこと。苔(むち)打ち・石抱き・海老(えび)責め・吊し責めの総称。
至(いた)り深(ふか)・し
1 思慮が深い。心づかいが行き届いている。「—・き御心にて、もしかかる事もやと思すなりけり」〈源・野分〉 2 造詣(ぞうけい)が深い。「言の葉筆づかひなどは、人より殊になまめかしく、—・う見えた...
イダー‐オバーシュタイン【Idar-Oberstein】
ドイツ西部、ラインラント‐プファルツ州の都市。ライン川の支流、ナーエ川沿いに位置する。中世より水晶や瑪瑙(めのう)などを産し、商業採掘が終わった現在においても優れた宝石研磨技術で知られる。ダイヤ...
い‐ち【位地】
くらい。地位。「彼の—も境遇もその時分から見ると丸で変っていた」〈漱石・道草〉
いちあくのすな【一握の砂】
石川啄木(いしかわたくぼく)の第1歌集。明治43年(1910)刊。1首3行書きの新形式で、生活感情を平易な言葉で表現した短歌551首をのせる。
いちかた‐りゅう【一方流/都方流】
平曲の流派の一。鎌倉末期の如一(にょいち)を祖として、その弟子明石覚一が確立。この系統の者は、その名に一・都・市などの字を用いる。→八坂流
いちこく‐びより【一石日和】
定まらない天候。「物類称呼」に、筑紫で「降ろうごと降るまいごと」という「ごと(如)」に「五斗」を掛けて、合わせると一石になるところからという。
いちじいっせき‐きょう【一字一石経】
経文を墨または朱で、小石一つに1字ずつ書き写したもの。先祖などの冥福を祈って地中に埋める。→経石(きょういし)