きゅう‐し【窮死】
[名](スル)窮迫のうちに死ぬこと。「枯野に—した先達を歎かずに」〈芥川・枯野抄〉
きゅう‐しゅう【窮愁】
苦しみうれえること。困窮して悲しむこと。「仮令(たと)え免職、—、恥辱などという外部の激因が無いにしても」〈二葉亭・浮雲〉
きゅう‐じょう【窮状】
貧困などのために困り果てているようす。「—を救う」
きゅう‐じん【窮人】
生活に困窮している人。窮民。
きゅう・する【窮する】
[動サ変][文]きゅう・す[サ変] 1 行き詰まってどうにもならなくなる。困りきる。「返答に—・する」 2 金や物が不足して困る。「生活に—・する」
窮(きゅう)すれば通(つう)ず
《「易経」繋辞下から》事態が行き詰まって困りきると、かえって思いがけない活路が開けてくるものである。
きゅう‐そ【窮鼠】
追い詰められて逃げ場を失った鼠(ねずみ)。
きゅう‐そだい【窮措大】
《「措大」は学者・書生の意》貧乏な学者や書生。「今迄はわからずやの—の家に養われて」〈漱石・吾輩は猫である〉
窮鼠(きゅうそ)猫(ねこ)を噛(か)む
《「塩鉄論」刑法から》追いつめられた鼠が猫にかみつくように、弱い者も追いつめられると強い者に反撃することがある。
きゅう‐たつ【窮達】
困窮と栄達。貧賤(ひんせん)と富貴。窮通。「是非も曲直も栄辱も—も」〈二葉亭・浮雲〉