おい【笈】
《背に負う物の意》修験者(しゅげんじゃ)などが仏具・衣服・食器などを収めて背に負う箱。
おい‐ずり【笈摺】
巡礼などが笈を負うとき、衣服の背が擦れるのを防ぐために着る単(ひとえ)の袖なし。おいずる。
おい‐ずる【笈摺】
「おいずり(笈摺)」に同じ。
おいにっき【笈日記】
江戸中期の俳書。3冊。各務支考(かがみしこう)編。元禄8年(1695)成立。東海・近畿の蕉門の発句700余句などを収めるが、特に芭蕉終焉(しゅうえん)の記事に詳しい。
おいのこぶみ【笈の小文】
江戸中期の俳諧紀行。1冊。松尾芭蕉著。宝永6年(1709)刊。貞享4年(1687)10月に江戸を出立し、尾張・伊賀・伊勢・大和・紀伊を経て、須磨・明石を遊覧した時の紀行。卯辰(うたつ)紀行。芳野紀行。
きゅう【笈】
1 本を入れて背負う箱。 2 「おい(笈)」に同じ。
きゅう【笈】
[人名用漢字] [音]キュウ(キフ)(漢) [訓]おい 荷物や書籍を入れて背負う竹製の箱。「書笈・負笈(ふきゅう)」
笈(きゅう)を負(お)・う
《「史記」蘇秦伝から。本箱を背負って旅する意》遠く故郷を離れて勉学する。
ふ‐ばこ【文箱/文筥】
《「ふみばこ」の音変化》 1 書状などを入れておく手箱。また、書状を入れて先方に届ける細長い箱。 2 (「笈」とも書く)書物を入れ、背負って運ぶ箱。きゅう。
ふみ‐ばこ【文箱/笈/文筥】
「ふばこ」に同じ。