しげ‐どう【重籐/滋籐】
《「しげとう」とも》弓の束(つか)を黒漆塗りにし、その上を籐で強く巻いたもの。大将などの持つ弓で、籐の巻き方などによって多くの種類がある。正式には握り下に28か所、握り上に36か所巻く。
しら‐しげどう【白重籐】
重籐の弓の一。黒漆を塗った上に籐を巻いた部分が最も多いもの。
とう【籐】
ヤシ科の蔓(つる)植物の総称。葉は長さ1〜2メートルあり、羽状複葉。茎は弾力があり強靭(きょうじん)で、籐細工に使用。雌雄異株。主に熱帯アジアやオーストラリア北部に分布。
ところ‐どう【所籐】
所々に籐を巻いた弓。
ぬりごめ‐どう【塗り籠め籐】
籐巻(とうま)きの弓の、籐の部分を含めて全体を漆で塗り籠めること。また、その弓。
ふえ‐どう【笛籐】
黒塗りの弓に赤塗りの籐を巻いたもの。笛の塗り色に似ているのでいう。
ふたところ‐どう【二所籐】
弓の籐の巻き方で、2か所ずつ一定の間隔をおいて巻いたもの。
みところ‐どう【三所籐】
弓の籐の巻き方の一。上下の鏑籐(かぶらどう)および矢摺籐(やすりどう)の3か所を巻くこと。また、3か所ずつ寄せていくつか巻いたもの。
もと‐しげどう【本重籐/本滋籐】
重籐の弓の一種。弓の握りから下を重籐に、上を二所籐(ふたところどう)にしてまばらに籐を巻いたもの。