かす【滓/糟/粕】
[名] 1 液体をこしたあとに残ったり、液体を入れた容器の底に沈殿したりしたもの。おり。 2 よい所、必要な部分を取り去ったあとの残り。「食べ—」 3 役に立たないつまらないもの。最も下等なも...
かす‐お【糟尾】
1 白髪のまじった髪。ごましお頭。「(斎藤別当ハ)白髪の—なりしぞ」〈平家・一一〉 2 絣(かすり)模様のある矢羽。かすぼ。
かす‐げ【糟毛】
1 馬の毛色の名。灰色に少し白い毛がまじっているもの。「—なる馬に乗り」〈古活字本保元・中〉 2 白髪まじりの頭髪。「ひょこひょこと来るは撥鬢(ばちびん)—の親仁」〈浄・浪花鑑〉
かす‐ざめ【糟鮫】
ツノザメ目カスザメ科の海水魚。全長約2メートル。体は著しく扁平でエイに似るが、えら穴は体側にある。体色は茶褐色。卵胎生。本州中部以南の浅い海底にすむ。肉はかまぼこの原料に、皮はやすりに利用。
かす‐じる【粕汁/糟汁】
塩鮭(しおざけ)や塩ぶり、野菜などを実にして、酒粕を入れたこくのある汁。《季 冬》「—や蓋を浮かせて沸きたちし/風生」
かす‐ず【粕酢/糟酢】
酒粕を原料として作った酢。
かす‐づけ【粕漬(け)/糟漬(け)】
肉・魚・野菜などを酒粕に漬けること。また、その漬物。
かす‐とり【粕取り/糟取り】
1 「粕取り焼酎(しょうちゅう)」の略。 2 米・芋などから急造し、かすだけを除いた下等な密造酒。第二次大戦直後盛んに造られた。
かすとり‐ざっし【粕取り雑誌】
第二次大戦直後、相次いで発刊された扇情的で低俗な雑誌。「かすとり2」が劣悪で、3合も飲めば酔いつぶれるところから、この種の雑誌が3号ぐらいで廃刊することをひやかしての名。
かすとり‐しょうちゅう【粕取り焼酎】
酒粕を蒸留して造った焼酎。