こみ‐ざん【繁桟/込み桟】
戸や板などを補強するために、その片側に桟をたくさん打ちつけること。また、そのもの。「心細けき—の、門の枢戸(くぐりど)押し開くる」〈読・八犬伝・四〉
しげ【繁】
茂み。「夏山の木末(こぬれ)の—にほととぎす鳴きとよむなる声の遥けさ」〈万・一四九四〉
しげ・い【繁い】
[形][文]しげ・し[ク] 1 草木などが密集しているさま。「枝が—・く伸びた」「—・き草、蓬(よもぎ)をだにかき払はむ」〈源・蓬生〉 2 数量が多い。たくさんある。「光冷やかに、白露は地に—・...
しげ‐うち【繁打ち】
たくさんの糸で細かく組むひもの打ち方。また、そのひも。「時の首尾によりて名古屋打ちの帯、—の下げ緒」〈浮・一代女・五〉
しげ‐き【繁木】
生い茂った木。「霧りふたがりて、道も見えぬ—の中を分け給ふに」〈源・橋姫〉
しげく【繁く】
《形容詞「しげい」の連用形。副詞的に用いる》しきりに。しばしば。「—通う」
しげ‐しげ【繁繁】
《「しけしけ」「しけじけ」とも》 [副] 1 物事が、たび重なるさま。たびたび。何度も。「その店へ—(と)足を運ぶ」 2 物をよくよく見るさま。じっと。つくづく。「相手の顔を—(と)見つめる」...
しげしげやわ【繁野話】
読本。都賀庭鐘作。明和3年(1766)刊。5巻6冊。中国の小説や日本の古典を翻案した奇談集。
しげ‐じ【繁道/繁路】
草木が生い茂っている道。「大野道は—茂路(しげみち)繁くとも君し通はば道は広けむ」〈万・三八八一〉
しげたゆう‐ぶし【繁太夫節】
《「しげだゆうぶし」とも》浄瑠璃の流派の一。宮古路豊後掾(みやこじぶんごのじょう)の門弟、宮古路(のちに豊美(とよみ))繁太夫が、元文・寛保(1736〜1744)のころに大坂で創始。その曲節は地...