えい【纓】
1 冠の付属具で、背後の中央に垂らす部分。古くは、髻(もとどり)を入れて巾子(こじ)の根を引き締めたひもの余りを後ろに垂らした。のちには、幅広く長い形に作って巾子の背面の纓壺(えつぼ)に差し込ん...
かん‐えい【冠纓】
冠(かんむり)のひも。
かん‐えい【巻纓】
⇒けんえい(巻纓)
けん‐えい【巻纓】
冠の纓を内に巻いて、黒塗りの挟木(はさみぎ)で留めておくもの。武官が用いた。かんえい。まきえい。
まき‐えい【巻纓】
⇒けんえい(巻纓)
さい‐えい【細纓】
冠の纓の一種。幅の狭い纓の中央を曲げて両端を纓壺(えつぼ)に差し込むのを例としたが、のちに纓の縁のみを残した形にして鯨のひげ2本を曲げて用いた。六位以下の武官および六位の蔵人(くろうど)が使用し...
ほそ‐えい【細纓】
⇒さいえい(細纓)
すい‐えい【垂纓】
冠の纓(えい)を纓壺(えつぼ)に挿して後方に垂らしたもの。文官が用いる。たれえい。
たれ‐えい【垂れ纓】
⇒垂纓(すいえい)
なわ‐えい【縄纓】
縄と布、または縄と麁絹(あらぎぬ)とをより合わせて作った黒・黄2本の纓。天皇が諒闇(りょうあん)のときに用いた。