まかり・でる【罷り出る】
[動ダ下一][文]まかり・づ[ダ下二]《「まかりいず」の音変化》 1 「出る」の謙譲語。退出する。「御前を—・でる」 2 人前に出る。出てくる。現代語では、多く「あつかましい」という非難の気持ち...
まかり‐とお・る【罷り通る】
[動ラ五(四)] 1 「通る」「通用する」を強めていう語。わがもの顔で通る。堂々と通用する。「あんなことが—・るとは世も末だ」 2 「通る」の謙譲語。通り行く。「二階に居るか下座敷か—・るとつっ...
罷(まか)り成(な)ら◦ぬ
「成らぬ」を強めていう。いけない。断固許さない。「夜間の通行は—◦ぬ」
まかり‐な・る【罷り成る】
[動ラ四]「成る」の謙譲語。ある状態にいたる。「僧法師にも—・り、なき御跡を訪(と)ひ奉らん」〈古活字本平治・下〉
まかり‐のぼ・る【罷り上る/罷り登る】
[動ラ四]「のぼる」の謙譲語。 1 登る。「昨日、山へ—・りにけり」〈源・夕顔〉 2 上京する。「伊勢の斎宮(いつきのみや)わたりより—・りて侍りける人に」〈後拾遺・恋三・詞書〉 3 参上する。...
まかり‐まちが・う【罷り間違う】
[動ワ五(ハ四)]「間違う」を強めていう語。ふつう、仮定の形で、万が一間違うと大変なことになるという気持ちでいう。「—・えば大惨事になるところだ」
まかり‐もうし【罷り申し】
1 大宰府・国司などの地方官が任地に赴任するとき、参内して暇乞(いとまご)いをすること。「古き例(ためし)をたづねて、—の儀あり」〈神皇正統記・後醍醐〉 2 いとまごい。「暁出で立つとて、—しけ...
まかり‐もう・す【罷り申す】
[動サ四]いとまごいをする。「君も…神に—・し給ふ」〈源・須磨〉
まかり‐よ・る【罷り寄る】
[動ラ四]「寄る」の謙譲語。立ち寄る。「見つけ侍りて—・りて侍りしに」〈宇津保・吹上上〉