さく‐らく【錯落】
[名](スル) 入りまじること。「貧賤に生まれて境遇—し」〈佐藤春夫・晶子曼陀羅〉 [ト・タル][文][形動タリ]入りまじるさま。「自然石(じねんせき)の形状(かたち)乱れたるを幅一間に行儀...
さ‐そく【早速】
[名・形動]機敏であること。機転が利くこと。また、そのさま。「会心の機を—に捕えた非凡の技」〈漱石・虞美人草〉
さん‐ご【三五】
1 《3と5の積が15となるところから》 ㋐15歳。「名はお駒とて少し跳ねたる—の少女(おとめ)は」〈蘆花・不如帰〉 ㋑「三五夜(さんごや)」に同じ。「—の夕べ」 ㋒《揚げ代が15匁だったところ...
しじま・る【蹙まる/縮まる】
[動ラ五(四)]ちぢんで小さくなる。ちぢまる。「重なる水の—・って行く」〈漱石・虞美人草〉 「鼻いと小さくしぼみ—・りて」〈今昔・二八・二〇〉
しつ‐げん【疾言】
物の言い方が早すぎること。「二十世紀の禁物は—と遽色(きょしょく)である」〈漱石・虞美人草〉
し‐とう【枝頭】
えだの先端。「風は—を揺(うご)かして」〈漱石・虞美人草〉
しな‐もの【品者】
容姿の美しい女。美人。「都の水でみがき上げ娘盛りの—が」〈浄・先代萩〉
しゃく・む
[動マ五(四)]《「しゃく(杓)」の動詞化という》中央がくぼむ。しゃくれる。「答のない口元が結んだまま—・んで」〈漱石・虞美人草〉
しゃな‐しゃな
[副]「しゃなりしゃなり」に同じ。「美人ぶってニチャニチャ—」〈魯庵・社会百面相〉
シャン
《(ドイツ)schön(美しい、の意)から》美しいこと。また、美人。もと、旧制高等学校生の学生語。→ウンシャン「実に—ねえ。清岡先生の奥様よ」〈荷風・つゆのあとさき〉