うす‐ら【薄ら】
[形動ナリ]《「ら」は接尾語》 1 ある現象・状況などが、ほんの少し現れているさま。かすか。「君が朱(あけ)なるてぶくろに雪も—にとけゆけり」〈犀星・三月〉 2 名詞・形容詞の上に付いて、うすい...
うす‐らか【薄らか】
[形動ナリ]物の厚みや色合いがいかにも薄いさま。うっすらとしているさま。「—なる刀の、長やかなる」〈宇治拾遺・一〉 「中将の君、鈍色(にびいろ)の直衣(なほし)、指貫(さしぬき)—に更衣して」〈...
うすら・ぐ【薄らぐ】
[動ガ五(四)] 1 薄くなる。淡くなる。「靄(もや)が—・ぐ」 2 物事の度合いが減る。程度が弱まる。「関心が—・ぐ」「寒さが—・ぐ」
うすら‐さむ・い【薄ら寒い】
[形][文]うすらさむ・し[ク] 1 少し寒い感じである。うすさむい。「—・い秋の朝」 2 心が寒気を感じるさま。なんとなく寒いものを感じるさま。「厭世的な風潮に—・いものを感じる」「考へてみる...
うすら‐とんかち【薄らとんかち】
知恵の足りない人、間が抜けた人などをののしっていう語。
うすら‐ひ【薄ら氷】
《「うすらび」とも》薄く張った氷。うすごおり。はくひょう。うすらい。《季 春》「—の草を離るる汀かな/虚子」
うすら‐び【薄ら日】
弱い日差し。うすび。
うすら‐わらい【薄ら笑い】
[名](スル)「うすわらい」に同じ。「—を浮かべる」
うっすら【薄ら】
[副]《「うすら」の音変化》濃さ・明瞭度・厚さなどの程度がわずかであるさま。ほのかに。かすかに。うすく。「—(と)赤みが差す」「—(と)記憶に残っている」「雪が—(と)積もる」