かおり【香り/薫り/馨り】
1 よいにおい。香気。 2 顔などのにおいたつような美しさ。「—をかしき顔ざまなり」〈源・柏木〉 →匂(にお)い[用法]
かお・る【香る/薫る/馨る】
[動ラ五(四)] 1 よいにおいがする。芳香を放つ。「梅が—・る」 2 煙・霧・霞(かすみ)などが、ほのかに立つ。立ちこめる。「塩気のみ—・れる国に」〈万・一六二〉 3 顔などが華やかに美しく見...
かおる‐だいしょう【薫大将】
源氏物語、宇治十帖に登場する人物。表向きは光源氏の子で、実は女三の宮と柏木の子。匂宮と、浮舟への恋を争い悲恋に終わる。
くぬえ‐こう【薫衣香】
⇒くのえこう(薫衣香)
くのえ‐こう【薫衣香/薫香】
衣服にたきしめるための薫物(たきもの)。沈香(じんこう)・白檀(びゃくだん)・丁字香(ちょうじこう)・麝香(じゃこう)などを練り合わせたもの。くぬえこう。くえんこう。《季 夏》「松風にさめて行く...
くゆら‐か・す【燻らかす/薫らかす】
[動サ四]くゆらす。「たき物—・して」〈増鏡・あすか川〉
くゆら・す【燻らす/薫らす】
[動サ五(四)]煙を緩やかに立ちのぼらせる。くゆらせる。「タバコを—・す」 [動サ下二]「くゆらせる」の文語形。
くゆら・せる【燻らせる/薫らせる】
[動サ下一][文]くゆら・す[サ下二]「燻(くゆ)らす」に同じ。「紫煙を—・せる」
くゆ・る【燻る/薫る】
[動ラ五(四)] 1 煙がゆるやかに立つ。くすぶる。「タバコの吸い殻が—・る」 2 あれこれと思い悩む。「富士のねの絶えぬ思ひもある物を—・るはつらき心なりけり」〈大和・一七一〉
くん【薫】
よいにおい。かおり。また、よいかおりのする草木。