言(い)うに言(い)われ◦ない
1 言葉でうまく言い表せない。「夕焼けの—◦ない美しさ」 2 言いたくても言うことができない。「—◦ない事情がある」
言(い)うに及(およ)ばず
言うまでもない。もちろんのことだ。「国内は—、海外にまで知られた作曲家」
言(い)うに事(こと)欠(か)いて
「言うに事を欠いて」に同じ。
言(い)うに事(こと)を欠(か)いて
ほかに言い方があるだろうに。ほかにも話題があるだろうに。言うに事欠いて。「—本人の前であんな話をするなんて」
言(い)うは易(やす)く行(おこな)うは難(かた)し
《「塩鉄論」利議から》口で言うのはたやすいけれども、それを実行することはむずかしい。
いうばかり‐な・し【言ふ許り無し】
[形ク]《古くは「いうはかりなし」》言葉で言い尽くせない。言いようがない。「木の皮、こけの衣をきて、—・きものから、ただの人に見えず」〈宇津保・吹上下〉
言(い)うべきにもあら◦ず
口に出して言うまでもない。「雪の降りたるは—◦ず」〈枕・一〉
言(い)うべくもあら◦ず
言葉では言い尽くせない。「—◦ぬ綾織物に絵をかきて」〈竹取〉
言(い)うまでもな・い
あれこれ言う必要のないほどわかりきったことである。もちろんである。「漱石が明治の文豪であることは—・いことだ」
言(い)うもおろか
《「おろか」は、おろそか、不十分の意。後に「愚か」と意識された》言うまでもない。言うのもばかげている。