ことば‐の‐はやし【言葉の林】
言葉の数が多いことを林にたとえた語。詞林。「—も老木になりて、花の思ひも忘れにけり」〈栄花・駒競べの行幸〉
ことば‐の‐はり【言葉の針】
言葉の中にこめられた悪意や敵意。「仁者を貶(さみ)する—」〈浄・浦島年代記〉
ことば‐の‐ひっぱなし【言葉の引っ放し】
言葉のはしばし。「どこやら—、残る所が武士形気」〈浄・宵庚申〉
言葉(ことば)は国(くに)の手形(てがた)
言葉のなまりは通行手形のように、その人の生まれ育った国を表す。
言葉(ことば)は心(こころ)の使(つか)い
心に思っていることは自然と言葉にあらわれるということ。「—と申せば、これらの人の胸のうち、つたなくさわがしくこそ覚え侍れ」〈ささめごと〉
言葉(ことば)は立居(たちい)を表(あらわ)す
《「立居」は、日常の動作》話し方に、その人の人格・性行までもが表れる。
言葉(ことば)は身(み)の文(あや)
《「春秋左伝」僖公二四年から》言葉はその人の品位を表すということ。
ことば‐へん【言葉偏】
⇒言偏(ごんべん)
ことば‐よせ【詞寄せ】
連歌・俳諧で、詠作上必要な用語を集め、注釈を加えた作法書。
ことば‐ろん【言葉論】
口げんか。口論。言葉争い。「夜前妻(め)ぢゃ者と—をいたしたれば」〈狂言記・貰聟〉