つら‐ぬき【貫き/頰貫】
1 毛皮製の浅沓(あさぐつ)。袋状に作り、縁に貫緒(ぬきお)を通して、足の甲の上で引き締めて結ぶところからいう。武士・犬飼い・猟師などが用いた。つなぬき。 2 雨や雪の日に用いた皮革製のくつ。
つらぬき‐とお・す【貫き通す】
[動サ五(四)] 1 物の端から端まで、また反対側まで突き抜いて通す。「釘(くぎ)が板を—・す」 2 最初の考えや態度を変えることなく最後まで持ち続ける。「信念を—・す」
ぬき‐い・る【貫き入る】
[動ラ下二]鞭(むち)についたひもの輪を手首にはめ入れる。「手に—・れたる鞭を抜出して」〈保元・上〉
ぬき‐す【貫き簀】
丸く削った竹で編んだ簀(す)。たらいなどにかけて、水や湯を使うとき、手もとにかからないようにする道具。「女の手洗ふ所に—をうち遣(や)りて」〈伊勢・二七〉
ぬき‐た・る【貫き垂る】
[動ラ下二]玉などをつらぬき、垂れるようにする。「竹玉(たかたま)を間なく—・れ」〈万・四二〇〉
ぬき‐と・む【貫き止む】
[動マ下二]緒を通してつらぬきとめる。「玉乱る上葉の露は七夕の絶えせぬ糸に—・めて見む」〈出羽弁集〉
ぬき‐みだ・る【抜き乱る/貫き乱る】
[動ラ四]つらぬいている緒を抜き取って玉を散らす。「—・る人こそあるらし白玉の間なくも散るか袖のせばきに」〈古今・雑上〉 [動ラ下二]つらぬいている緒が抜けて、玉が乱れ散る。「—・れ散るか白...