そう‐そう【蹌蹌】
[ト・タル][文][形動タリ]よろめくさま。「只—として踉々(ろうろう)という形で吾妻橋へきかかったのです」〈漱石・吾輩は猫である〉
そうそう‐ろうろう【蹌蹌踉踉】
[ト・タル][文][形動タリ]よろよろと歩くさま。蹌踉(そうろう)。「—たる足の運び」
そう‐ろう【蹌踉】
[ト・タル][文][形動タリ]足もとがしっかりせず、よろめくさま。「—と椅子から立ち上った」〈芥川・山鴫〉
よろけ【蹌踉/蹣跚】
1 よろけること。 2 珪肺(けいはい)の俗称。
よろけ‐おり【蹌踉織(り)】
縦糸または横糸を湾曲させて、織物の表面に蹌踉(よろけ)縞(じま)を織り出すこと。また、その織物。
よろけ‐じま【蹌踉縞】
直線でなく波状にゆがんだ縞模様。また、その織物。
よろ・ける【蹌踉ける/蹣跚ける】
[動カ下一][文]よろ・く[カ下二]《副詞「よろよろ」の「よろ」の動詞化》足もとがふらついて、からだの安定を失う。ころびそうになる。よろめく。「後ろから押されて—・ける」 →蹌踉(よろ)めく[用法]
よろ‐つ・く【蹌踉つく】
[動カ五(四)]足もとが定まらないでふらふらする。「押されて—・く」
よろぼ・う【蹌踉う/蹣跚う】
[動ワ五(ハ四)]《古くは「よろほう」》 1 よろよろと歩く。よろめく。「—・い—・い座敷の方に行って見ると」〈蘆花・思出の記〉 2 倒れかかる。くずれる。「中門のいといたうゆがみ—・ひて」〈源...
よろ‐めき【蹌踉めき】
1 よろめくこと。 2 妻が夫以外の男性にときめきを感じたり、誘惑されて浮気をしたりすること。「—ドラマ」 [補説]昭和32年(1957)刊の三島由紀夫の小説「美徳のよろめき」から流行した語。