あこや【阿古屋】
平景清(たいらのかげきよ)の愛人。京都五条坂の遊女で、近松門左衛門作「出世景清」や文耕堂・長谷川千四合作「壇浦兜軍記(だんのうらかぶとぐんき)」などに登場する。
あこや‐がい【阿古屋貝】
《知多半島の阿古屋の浜で多くとれたところから》ウグイスガイ科の二枚貝。貝殻はほぼ方形で、殻長約9センチ。内面は真珠色の光沢がある。養殖真珠の母貝とする。本州中部以南に広く分布し、奄美(あまみ)大...
あこや‐だま【阿古屋珠】
真珠のこと。「伊勢の海のあまのしわざの—とりての後も恋の繁けむ」〈古今六帖・三〉
あこや‐の‐ことぜめ【阿古屋の琴責】
浄瑠璃「壇浦兜軍記」の三段目口(くち)の通称。平景清の行方を探す鎌倉方の畠山重忠が遊女の阿古屋に琴・三味線・胡弓(こきゅう)を弾かせ、その音色が乱れていないことから、うそをついていないことを知る...
あ‐ごう【阿号】
「阿弥陀(あみだ)号」の略。
あごん【阿含】
《(梵)āgamaの音写。来ることの意》 1 《万法の帰するところの意から》釈迦の説いた教え。経典。 2 小乗仏教の異称。
あごん‐きょう【阿含経】
小乗仏教の根本経典。阿含部経典の総称。漢訳経典では長(じょう)・中・雑・増一の四阿含、または小阿含を加えた五阿含とする。
あさ‐たいし【阿佐太子】
百済(くだら)の王子。推古天皇5年(597)来朝し、聖徳太子に会うや救世(くせ)観音の化身であると合掌したと伝えられる。
あさだ‐てつや【阿佐田哲也】
⇒色川武大(いろかわたけひろ)
あさばしょう【阿娑縛抄】
台密における教相や事相を集大成した図像集。227巻、または233巻。小川承澄の編で建治元年(1275)完成とも、門下の尊澄の編で正元元年(1259)完成ともいわれる。二百巻抄。