おもて‐がた【面形】
仮面。めん。「—を取りのけては人もぞ見知る」〈今昔・二八・三五〉
おもて‐ざり【面去り】
連歌・俳諧で、懐紙の同一の面では一度使った語句を二度使わないこと。面嫌い。
おもて‐づかい【面使い】
能の演技で、顔を左右に動かして見回す型。
おもて‐どうぐ【面道具】
1 眉・目・鼻・口など顔に属する部分の総称。顔の造作。「其他の—もまずくは無く」〈露伴・いさなとり〉 2 《代表的な道具の意から》その人の職業柄、または体面を保つうえに必要な道具。「時々の着る物...
おもて‐ぶせ【面伏せ】
[名・形動]恥ずかしくて顔を伏せるほどであること。また、そのさま。不名誉。おもぶせ。「自分の品行の修まらないところから、何となく—な気がしだして」〈荷風・つゆのあとさき〉
面(おもて)も振(ふ)らず
わき目も振らず。まっしぐらに。「—戦ひけるが、大敵凌(しの)ぐに叶(かな)はねば」〈太平記・八〉
面(おもて)を冒(おか)・す
目上の人の気持ちに逆らうのを恐れずにいさめる。「—・して苦言を呈する」
面(おもて)を起(お)こ・す
面目をほどこす。名誉をあげる。「よき女子(むすめご)は、親の面をも起こすものにはあらずや」〈宇津保・国譲中〉
面(おもて)を輝(かがや)か◦せる
喜び・興味・希望の思いがあふれて、生き生きとした表情を示す。「吉報に—◦せる」
面(おもて)を曝(さら)・す
1 人前に顔を現す。「報道陣に—・す」 2 人前で恥をかく。「かやうに—・す事、前世のむくひといひながら」〈謡・千手〉