やこ‐ぜん【野狐禅】
禅の修行者が、まだ悟りきっていないのに悟ったかのようにうぬぼれること。転じて、物事を生かじりして、知ったような顔でうぬぼれること。また、その者。生禅(なまぜん)。
やごと‐な・し【止事無し】
[形ク]《「やんごとなし」の撥音の無表記から》「やんごとない」に同じ。「—・き脇顔のしめやかに」〈浮・五人女・四〉
やさし・い【優しい】
[形][文]やさ・し[シク]《動詞「痩(や)す」の形容詞化で、5が原義》 1 姿・ようすなどが優美である。上品で美しい。「—・い顔かたち」「声が—・い」 2 他人に対して思いやりがあり、情がこま...
やしゃ【夜叉】
《(梵)yakṣaの音写》顔かたちが恐ろしく、性質が猛悪なインドの鬼神。仏教に取り入れられて仏法を守護する鬼神となり、毘沙門天の眷族(けんぞく)とされる。八部衆の一。
や‐せい【野生】
[名](スル) 1 動植物が自然に山野で生育すること。「—の猿」「そら色の朝顔が—していた」〈寅彦・旅日記から〉 2 人が教育などによって整えられたりせず自然のままの状態で育つこと。 [代]...
やつ・す【俏す/窶す】
[動サ五(四)] 1 目立たないように姿を変える。また、みすぼらしい姿にする。「身を—・す」 2 やせるほど思い込む。顔形が変わるほど、一つのことに夢中になる。「恋に身を—・す」 3 出家する。...
やつれ【窶れ】
1 病気や心労でやつれること。また、そのようす。「—が見える」「面(おも)—」 2 見栄えがしなくなること。「何ばかりの御身の—にかはあらむ」〈源・若菜下〉 3 人目につかないように、みすぼらし...
やど‐かり【宿借り】
1 (「寄居虫」とも書く)十脚目ヤドカリ科・ホンヤドカリ科・オカヤドカリ科などの甲殻類の総称。エビとカニの中間に位置する。浅海にすみ、頭胸部は硬いが、腹部は軟らかいので巻き貝の空き殻に入れて保護...
やど‐もり【宿守】
家を守ること。また、家の番人。留守居。「この—なる男を呼びて」〈源・夕顔〉
やに‐さが・る【脂下(が)る】
[動ラ五(四)]《2が原義》 1 気取って構える。得意になってにやにやする。「色男ぶって—・る」「—・った顔つき」 2 やにが吸い口の方へ下がるように、雁首を上げてキセルをくわえる。「きせる斜め...