やまおろし‐の‐かぜ【山颪の風】
「山颪1」に同じ。「君が見むその日までには—な吹きそとうち越えて」〈万・一七五一〉
やま‐かぜ【山風】
1 山に吹く風。山から吹いてくる風。 2 夜間、尾根から谷、谷から平野部へと吹き下ろす風。山の斜面が放射冷却し、重くなった大気が低い方へ流れ出すために起こる。
やました‐かぜ【山下風】
山のふもとを吹く風。山おろしの風。「白雪の降りしく時はみ吉野の—に花ぞ散りける」〈古今・賀〉
やまじ‐かぜ【やまじ風】
愛媛県東部に吹く局地風。石鎚山脈と剣山地の間を抜ける南寄りのフェーンで、春に多く、日本海側を低気圧が通過する際に発生する。元は「山風(やまじ)」と呼ばれていたが、気象用語としては「やまじ風」が用...
やませ‐かぜ【山背風】
1 「やませ」に同じ。《季 夏》 2 琵琶湖沿岸に吹く春夏の風。瀬田あらし。
やまたに‐かぜ【山谷風】
山の斜面に沿って吹く風。日中に谷底から山頂へ向かって吹き上がる谷風が、夜間になると山風となって谷底へ吹き下ろすもの。斜面風。
ゆう‐かぜ【夕風】
夕方に吹く風。⇔朝風。
ゆう‐したかぜ【夕下風】
夕方、木陰や地面をはうように吹いてくる風。「夏山の—の涼しさに楢(なら)の木蔭のたたまうきかな」〈山家集・下〉
ゆう‐ふう【幽風】
能楽論で、幽玄な風趣。
ゆう‐ふう【雄風】
1 勢いよく吹く気持ちのよい風。「碧鬣の鬅鬠として—を衝くは」〈服部誠一・東京新繁昌記〉 2 力強く雄々しいようす。 3 風速毎秒10.8〜13.8メートルの、風力階級6の風。