あわび【鮑/鰒/石決明】
ミミガイ科の巻き貝のうち、マダカアワビ・クロアワビ・メガイアワビ・エゾアワビの総称。貝殻は平たい楕円形で、殻口が大きいために二枚貝の片側だけのように見える。殻径10〜20センチ。殻の外面は褐色で...
あわび‐たま【鮑珠】
真珠。古くは、アコヤガイではなく、アワビから真珠をとった。「潜(かづ)き採るといふ—」〈万・四一〇一〉
鮑(あわび)の片思(かたおも)い
《アワビは、二枚貝の片側だけのように見えるところから》自分が慕っているだけで、相手にはその気のない恋をいう。磯(いそ)の鮑の片思い。
あわび‐のし【鮑熨斗】
アワビの肉を薄く裂いて乾燥させ、引き伸ばして作った熨斗。初め神前に供えたが、のちには広く祝儀にも用いる。
あわび‐むすび【鮑結び】
1 ひもの飾り結びの一。中央に一つ、左右に二つ輪を並べたもの。祝儀用の水引や衣服の飾りに用いる。淡路結び。→水引1 2 女性の髪の結い方の一。1の形に似せたもの。
ほう‐ぎょ【鮑魚】
塩漬けにした魚。また、その臭いもの。
鮑魚(ほうぎょ)の肆(いちぐら)に入(い)るが如(ごと)し
塩漬けの臭い魚を売る店に入るとそのにおいがしみつくように、悪い仲間とつきあっているとそれに染まってしまう。