あぎ‐と【顎門/顎/鰓】
1 あご。おとがい。「毒竜の—に噛まれるもの」〈芥川・地獄変〉 2 (鰓)魚のえら。
えら【鰓/腮/顋】
1 水中にすむ動物の呼吸器官。魚類のものは、ふつう櫛(くし)の歯のような鰓弁(さいべん)に毛細血管が分布し、これに触れる水から酸素をとり、二酸化炭素を出す。 2 人のあごの骨の左右に角をなす部分...
えら‐あな【鰓孔】
1 えらの後方にある水の排出口。 2 脊椎動物の発生の途中でできる、咽頭部と外界との連絡口。鰓裂(さいれつ)。さいこう。
鰓(えら)が過(す)・ぎる
口幅ったい物言いをする。言葉が高慢だ。「世間手代の習ひとは、—・ぎて聞きにくい」〈浄・歌念仏〉
えら‐こ【鰓蚕】
多毛綱ケヤリ科の環形動物。体長約10センチ、黄褐色。細かい砂をつけた管に入っていて、その先端から冠状のえらを出す。北日本の海岸の岩の間などに群生。釣りのえさにする。
えら‐こきゅう【鰓呼吸】
水中でえらを用いてガス交換を行う外呼吸の形式。魚類・両生類の幼生、および甲殻類・軟体動物などにみられる。
えら‐しょ【鰓書】
⇒書鰓(しょさい)
えら‐ぶた【鰓蓋】
硬骨魚類のえらを外側から保護する骨質の薄い板。頭部の両側にあり、開閉し、水を入れて呼吸をする。さいがい。
さい‐がい【鰓蓋】
⇒えらぶた
えら‐ぼね【鰓骨】
1 魚類のえらの内側にあって、えらを支えている弓状の骨。 2 あごの骨。えら。 3 相手の口をののしっていう語。「や、ちょこざいな、けさい六。—ひっかいてくれべい」〈浄・油地獄〉