う【鵜】
カツオドリ目ウ科の鳥の総称。海岸・湖沼などに群生。羽は黒く、つやがある。くちばしは細長く鋭い。潜水して魚を捕らえ、水面に浮上してから飲み込む。日本にはウミウ・カワウ・ヒメウなどがすむ。鵜飼いに用...
うかい【鵜飼】
謡曲。五番目物。榎並左衛門五郎作。世阿弥改作。禁漁の所で漁をして殺された鵜飼いの霊が、一夜の善行によって閻魔(えんま)大王に許され、極楽へ送られる。
う‐かい【鵜飼い】
《「うがい」とも》 1 鵜を飼いならして鮎(あゆ)などをとらせること。また、その鵜を使うのを職業とする人。鵜匠(うじょう)。岐阜県長良川のものが有名。《季 夏》「老なりし—ことしは見えぬかな/蕪...
うかい‐び【鵜飼い火】
鵜飼いをするとき、舟の舳先(へさき)でたくかがり火。鵜かがり。《季 夏》
うかい‐ぶね【鵜飼い舟】
1 鵜飼いに用いる舟。鵜舟。《季 夏》「うしろから月こそ出づれ—/蓼太」 2 高瀬舟系の川船の一。
うかい‐べ【鵜飼部】
古代、宮内省大膳職に所属した品部(しなべ)。鵜を使って魚をとり、朝廷に貢納した。
う‐かわ【鵜川】
鵜を川に放して、川魚をとること。鵜飼い。また、鵜飼いをする川。《季 夏》「只一人—見にゆくこころ哉/蕪村」
鵜川(うかわ)の小鮎(こあゆ)
鵜飼いをする川にすむ小鮎。逃れる方法のないことのたとえ。「—鷹に雉(きじ)、猫に追はれしのら鼠」〈浄・百人上﨟〉
う‐じょう【鵜匠】
《「うしょう」とも》鵜飼いを職業とする人。うだくみ。《季 夏》
うだい‐かんば【鵜松明樺】
カバノキ科の落葉高木。本州中部・北部の山地に自生。葉は柄をもち、やや長い心臓形。5月ごろ、尾のように垂れ下がる雄花と雌花とをつける。樹皮が雨中でもよく燃えるので、鵜飼いの松明(たいまつ)に用いた。