さぎ【鷺】
ペリカン目サギ科の鳥の総称。くちばし・くび・脚が長い。飛ぶときにくびを乙字形に曲げる。水辺にすみ魚を捕食するが、草原や森林にすむもの、昆虫などを常食とするものもある。62種が極地・砂漠を除く世界...
さぎ【鷺】
謡曲。四番目物。帝の命で鷺を捕らえようとした蔵人(くろうど)が「勅諚(ちょくじょう)ぞ」と言うと、鷺は自ら地に伏したので、帝は蔵人と鷺とを五位に叙する。元服前の少年か還暦後の老人が直面(ひためん...
さぎ‐あし【鷺足】
1 鷺のように、足を高く上げて静かに歩くこと。ぬきあし。 2 田楽の道具で、1本の棒の中程に横木のあるもの。横木に両足をのせて跳びはねる。また、その演技や舞。高足(たかあし)。 3 竹馬(たけう...
さぎ‐がい【鷺貝】
ニッコウガイ科の二枚貝。貝殻は白色で、殻長約5センチ。卵形で平たく、後縁が張り出している。外洋の砂泥底に多い。
さぎ‐ぐさ【鷺草】
サギゴケの別名。
さぎ‐ごけ【鷺苔】
サギゴケ科の多年草。田のあぜなどに生える。葉は根際に群生。春から夏に数個の淡紫色の唇形の花をつける。花が白色のものもある。むらさきさぎごけ。《季 春》
さぎ‐すげ【鷺菅】
カヤツリグサ科の多年草。本州中部以北の高原に自生。高さ35〜50センチ。夏、茎の頂に数個の穂状の花をつけ、実を結んだのちに毛が伸びて白い綿のようになる。名はこれを白いサギに見立てたもの。
さぎ‐ずもう【鷺相撲】
遊戯の一。二人が相対し、各自が後ろに曲げた自分の片足を片手で持ち、一方の手で突き合い、または体をぶつけて、一定範囲から出たり、倒れたり、手で持った足を地につけたりしたほうを負けとするもの。
さぎ‐そう【鷺草】
ラン科の多年草。日当たりのよい湿地に生え、高さ30〜40センチ。8月ごろ花茎を伸ばし、飛び立つサギに似た形の白い花を数個開く。観賞用に栽培される。《季 夏》「—のおくれ咲きしも翔けそろふ/秋桜子」
さぎとゆき【鷺と雪】
北村薫の中編推理小説。昭和初期を舞台に、士族の令嬢英子と、お抱え運転手の別宮(べっく)みつ子ことベッキーさんが事件の謎を解くシリーズ作品の一つ。平成21年(2009)刊行。同年、第141回直木賞受賞。