かき‐の‐へた【柿の蔕】
朝鮮茶碗の一。鉄分の多い砂まじりの土で作り、青みがかったガラス様の釉(うわぐすり)をかけたもの。伏せた形や色が柿のへたに似るところから、千利休の命名といわれる。
かきのへたむし‐が【柿の蔕虫蛾】
マイコガ科のガ。翅(はね)の開張14ミリくらい。灰褐色の細い翅(はね)をもち、前翅の先に黄色帯がある。幼虫は柿の蔕虫といい、柿の実に食い入り、落果させる害虫。
かき‐のぼ・る【掻き登る】
[動ラ五(四)]物に手をかけて登る。「杉林のところから—・って来たのよ」〈康成・雪国〉
かき‐のめ・す【掻きのめす】
[動サ四]うまく言いくるめて相手の心を迷わす。「多三郎を—・させ、息子を深みへ引き込む魂胆」〈伎・色読販〉
かき‐の‐もと【柿の本】
1 正統の和歌。また、それを詠む一派。歌聖柿本人麻呂にちなんで名づけた。 2 正統の連歌。有心(うしん)連歌。→栗の本
かきのもと‐じんじゃ【柿本神社】
柿本人麻呂を祭神とする神社。終焉の地とされる島根県益田市や兵庫県明石市などにある。人丸神社。
かきのもと‐の‐しゅう【柿の本の衆】
和歌的な優雅な連歌を作った人々の称。有心連歌衆。有心衆。→栗の本の衆「よき連歌を—と名づけられ、わろきをば栗の本の衆とて、別座に着きて」〈筑波問答〉
かき‐のれん【柿暖簾】
柿色に染めたのれん。特に、江戸初期、下級の遊女屋で用いた。転じて、下級の遊女の異称。かきのうれん。